昨日の本欄は「気持ちで涼を感じるゆとり」を呼びかけている。ゆとりと呼ぶほどの自信はないけれど、お盆休みに居た京都で、ささやかな涼味に何度か救われた。

/昨天,本专栏呼吁大家要有“心静自然凉”的闲情。没有自信称为闲情,盂兰盆节假期期间,我在京都幸运地得到一些清凉。

 炎天下で寺社を巡り、大原の三千院に着いたところで日が陰った。五感が我に返ったのか、チョボチョボという手水鉢(ちょうずばち)の音に耳が行き、池のアメンボに目が届く。虫が動くたび、雲を映す水面に同心円が薄く走る。そういうものが随分いとおしく見える。近くの寂光院では、天の打ち水のような通り雨に恵まれた。

/我顶着烈日游览京都寺院,到达大原三千院时,太阳被云彩遮住了。这时,好象恢复了知觉,滴答滴答的洗手水盆的声音传入耳中,水池中的水马映入眼帘。虫子每一次游动,云彩倒映的水面上就泛起微微涟漪。这些看上去都非常可爱。在附近的寂光寺还下了场骤雨,象是老天洒的降温水。

★あめんぼ〈動〉水黾shuimin,水马.
★ちょぼ-ちょぼ■一■ [0] (名)点々。仮名の濁点・踊り字など。■二■ [0] (形動)〔同じことを記す場合に略して点を打ったことから〕先に述べたものとほぼ同じで,変わりばえのしないさま。二者ともに大したことのないさま。「弟の成績も兄と―だ」■三■ (副)(1) [1]わずかな物が散らばってあるさま。時々起こるさま。ちょびちょび。「―(と)生えたひげ」「店に並べておけば―(と)売れて行く」(2) [0]数量を表す語の下に付いて,わずかにそのぐらいの数量であることを表す。「一反―の畑」「一〇〇円―のもうけ」
★ちょうず-ばち  [3] 【手水鉢】手水を入れておく鉢。茶室の露地や,庭園の飾りにも用いられる。手洗い。
★いとおしい1((かわいそうだ))可怜kelián→__→[中].¶親に死なれた幼い子が~/死了父母的幼儿真可怜. 2((かわいらしい))可爱ke'ài→__→[中].¶~子どもたち/可爱的孩子们.
★うち-みず [2] 【打(ち)水】 (名)スルほこりをしずめたり,涼をとるために水をまくこと。また,その水。[季]夏。洒水sa shui;洒的水
★とおり-あめ トホリ― [4][3] 【通り雨】さっと降って,すぐにやんでしまう雨。驟雨(シユウウ)。


 嵯峨野を渡る風もうれしかった。〈涼しさを絵にうつしけり嵯峨の竹〉と芭蕉が詠んだ情景だろうか。竹林をくぐる細道を、葉ずれの音と、青い香が抜けていく。

/吹过嵯峨台地的风也令人欣喜。“将清凉绘成图画的嵯峨竹”,这就是芭蕉所描写的情景吧。穿过竹林小道,竹叶婆娑声与阵阵清香散落其间。

★さがの【嵯峨野】京都市右京区嵯峨付近の台地の称。古くから秋草・虫の名所。(歌枕)


 そんな「ちょい涼(すず)」の体感は、再びの炎天下であえなく蒸発した。戸外(こがい)の高温多湿と、店や車内を満たす人工の冷気。10度の差を往復するうち、わずかな温度の揺らぎはどうでもよくなる。気持ちで涼を味わうには、なるほど心身と時間のゆとりが要りそうだ。

/那种“丝丝清凉”的感觉一到烈日下就一下子蒸发了。户外的高温多湿与商店、汽车内的充足的人工冷气。在这10度温差的反复体验中,对温度的细微变化也就变得麻木了。要用心去感觉清凉,就要有相应的闲情与闲暇。

★ちょい(副)「ちょっと・少し」の意の口頭語的表現。「もう―__/―待ち〔=ちょっと待って〕/―役〔=映画・演劇などで、端役ハヤク〕・―借ガり」

 うだる夏、底冷えの冬。晩年の谷崎潤一郎は京の寒暖差に耐えかね、渋々、熱海(あたみ)に越したという。そういう地に都があったから、四季の移ろいを受け流す知恵、楽しむ文化が広まったのかもしれない。負けずに遊べば、京に「さんずい」を添えるだけで涼しくなる。

/苦夏、寒冬。据说晚年的谷崎润一郎不堪京都的冷热温差,不得已移居热海。也许因为首都设在这种地方,应对四季转换的智慧和体验文化才传播开来。苦中作乐的话,只要在京字旁添上“氵”就会变凉爽。

★うだ・る [2] 【茹だる】 (動ラ五)〔「ゆだる」の転〕(1)「ゆだる」に同じ。「卵が―・る」(2)暑さのために体がぐったりする。「―・るような暑さ」
★そこ-びえ [0] 【底冷え】 (名)スル身体のしんまでしみとおるほどきびしく冷え込むこと。また,そのようなきびしい寒さ。[季]冬。「今夜はひどく―する」
★しぶ‐しぶ【渋渋】〔副〕心が進まないさま。いやいやながら。しぶりしぶり。「―承知した」
★うけ-なが・す [4][0] 【受(け)流す】 (動サ五)(1)軽くあしらってまともに受けない。はぐらかす。「柳に風と―・す」(2)斬り込んできた刀を受けてかわす。「鋭い切っ先を軽く―・す」
★さん-ずい [0] 【三水】漢字の偏の一。「池」「波」などの「__」の部分。さんずいへん。


 清水(きよみず)の舞台には赤トンボが舞い、ヒグラシが聞こえた。秋の気配とするのは甘かろうが、時が連れ去るのも暑さ寒さである。川面(かわづら)の京名物、納涼床にせめて気持ちだけでも転がし、優しい季節を待つとする。

欢迎翻译此段,认真回复有奖励哦!

★きよみずのぶたい【清水の舞台】京都市清水寺の本堂の一部で眺望の良い板敷を舞台に見立てたもの。高いがけの上に張り出すように作ってある。「―から飛び降りる〔=不成功でも もともとというつもりで、思い切った事をやってみる〕」
★ひぐらし〈動〉茅蜩máotiáo.
★のうりょう【納涼】―する 暑い室内から出、なんらかの方法で、しさを味わうこと。「―大会」

posted on 2007-08-19 19:00 零度沸点 阅读(264) 评论(0)  编辑  收藏 所属分类: 天声人语 网摘收藏

标题  
姓名  
主页
EMail (只有博主才能看到)
验证码 *
内容(提交失败后,可以通过“恢复上次提交”恢复刚刚提交的内容)  
  登录    新用户注册  返回页首  恢复上次提交      
[使用Ctrl+Enter键可以直接提交]
该文被作者在 2007-08-19 19:07 编辑过