世に飛行機の苦手な人は多いが、作家の恩田陸さんも、その一人だ。初めて乗ったとき、「この床の下には何もない」と想像し、パニックになったと自著に記している。たしかに、地に足つかない心細さは、板の下に水のある船をしのぐ。
/世上害怕坐飞机的人很多,作家恩田陆便是其中之一。他在著作中写道:“初次坐飞机时,想到‘机舱地板下面什么也没有’,心里就惶恐不安”。的确,那种脚不着地的恐慌要比船板下面还有水的轮船厉害。
★パニック [1][2] __panic__(1)恐慌(キヨウコウ)。経済恐慌。(2)経済恐慌時の銀行取り付け騒ぎや,地震・火災の際などの急激な混乱状態。「―におちいる」
★こころ-ぼそ・い [5] 【心細い】 (形)頼りなく不安である。自信がなく心配だ。⇔心強い「女の一人旅では―・い」「合格できるかどうか―・いものだ」
★しの・ぐ [2][0] 【凌ぐ】 (動ガ五)(1)苦痛や困難に屈しないで,耐えしのぶ。苦難を乗り越える。また,防ぎ止める。「弾圧を―・ぐ」「飢えを―・ぐ」「―・ぎやすい気候」「雨風を―・ぐ」(2)あるものを超えてそれ以上になる。…にまさる。「若者を―・ぐ気力」「身長では兄を―・ぐ」「全盛時を―・ぐ人気」
だからだろう。車輪が滑走路についたとき、詰めていた息を吐くような空気が機内に流れる。だが、それで安心するのは早いと、昨日の那覇空港の事故で思い知らされた。
/因此,当机轮贴到跑道时,机舱内一片轻松景象,象是长出了一口气。而昨天那霸机场发生的事故告诉我们:“认为就此可以放下心来,还为时过早”。
★つめる【詰める】(他下一)(一)〈(なに・どこニ)なにヲ―〉 詰まるようにする。「箱に菓子を―/息を―〔=警戒・緊張のために、しばらく呼吸を止める〕/暮らしを―〔倹約する〕/着物の丈を―/指を―〔=(a)約束・誓いのしるしに、小指を切る。 (b)関西方言で、ドアなどで指をはさむ〕」(二)〈なにヲ―〉 休むところを休まずに働いたり 勉強したり する。「根コンを―/一日じゅう詰めて働く」(三)〈なに・だれヲ―〉 逃げ道が無いようにする。「追い―/王将を―」(四)〈なにヲ―〉 〔←煮詰める〕 論点の食い違いや意見の隔たりを狭くしたり 無くしたり して、結論に導く努力をする。「△話合い(論議・細目)を―」
台湾から到着した中華航空機は、タラップを付ける駐機場に入って止まった。普通なら、乗客はこのあと自分で土を踏むだけだ。それが、機体は炎と黒煙に包まれた。漏れた燃料に何かの理由で引火したらしい。
/从台湾飞来的中华航空客机进入配有舷梯的停机坪,停下了。平时的话,随后,乘客就自己下到地面。可是,机身被火焰和黑烟包围着。是泄漏的燃料不知为什么燃烧了。
★タラップ [2][1] __(オランダ) trap__船や飛行機の,乗降用のはしご。
★ちゅうき-じょう [0] 【駐機場】「スポット{(4)}」に同じ。飛行場で,乗客が乗降したり,貨物を積み下ろしする地点。駐機場。
乗客の話は生々しい。脱出シュートで外へ出て、一目散に走る背後に、爆発音が響いたという。まさに間一髪。全員無事だったのは奇跡的だろう。引火が何分か早かったら、あるいは飛行中だったら、と想像すれば背筋は冷たくなる。
/乘客的描述非常生动:“我们从逃生通道疏散到外面,头也不回地往前跑,只听背后响起了爆炸声。”真是千钧一发。人员平安脱险也算是奇迹吧。如果再早几分钟起火,或是在空中起火的话……,一想到这些,就不禁感到后怕。
★だっ-しゅつ [0] 【脱出】 (名)スル抜け出ること。のがれ出ること。抜け出すこと。「危地を―する」「国外―をはかる」
★シュート [1] 〖chute〗(滑送矿石、货物等的)滑槽,滑运道.¶ダスト・~/垃圾道.¶ウォーター・~/滑橇板.
★いちもく-さん [3] 【一目散】(多く「に」を伴って副詞的に用いる)わき目もふらず必死に走って行くさま。一散。「―に逃げ出す」
★かん-いっぱつ [1] 【間一髪】〔あいだが髪の毛一本くらいしかないの意〕ほんのちょっとのところで。あぶないところで。「―で助けられた」「―,列車に間に合った」[毫厘之差,差一点儿;千钧一发]
★いん-か [0] 【引火】 (名)スルほかの火・熱によって可燃性のものが燃え出すこと。「マッチの火がガソリンに―する」
「墜(お)ちる」イメージの強い航空事故だが、地上で起きた例は少なくない。30年前に、大西洋のテネリフェ島で過去最悪の583人が死亡した。これも墜落ではなく、ジャンボ機同士の滑走路での衝突だった。
/提到空难,人们印象最深的是坠机事故,其实在地面发生的事故也不少。30年前,在大西洋加纳利群岛发生的史上最惨痛的一次空难中,有583人死亡。也不是坠机,而是两架巨型客机在飞机跑道上相撞造成的。
★ジャンボ [1] __jumbo__大型ジェット旅客機。特に,ボーイング七四七の愛称。
飛行機嫌いがいれば、飛行機好きも多い。無類の後者だった精神科医、斎藤茂太さんに生前お会いしたとき、「人間が空飛ぶなんて奇跡的ですよ」と聞かされた。奇跡を当たり前に思っては安全はおぼつかない。謙虚かつ細心。航空会社の気構えなしには、旅客機の「床の下」は、ますます心細くなってしまう。
/有讨厌坐飞机的,也有很多人喜欢坐飞机。后无来者的精神病医生齐藤茂太,生前在一次会面时跟我说:“人能在天上飞,真是个奇迹呀!”如果觉得奇迹很稀松平常,那安全就岌岌可危了。谦虚、谨慎。如果航空公司没有这种态度,那客机的“地板下面”就更令人惶恐不安了。
★む-るい [0] 【無類】 (名・形動)並ぶものがないこと。抜きんでてすぐれていること。また,そのさま。「珍―」「―の子供好き」「豪胆―なつわもの」
★おぼつかない【覚束無い】△しっかりした所(確かさ)を欠き、不安を感じさせる様子だ。「三勝は おろか、一勝も―〔=疑わしい〕/成功は到底―〔=困難だ〕/足下アシモトが―〔=危ない〕」
★き-がまえ ― [2][3] 【気構え】(1)予測しうることに対する心の用意。また,物事をしようとするときの心の持ち方。心がまえ。「反撃の―を示す」「並の人とは―が違う」
posted on 2007-08-21 18:29
零度沸点 阅读(171)
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