フランスの詩人ネルヴァルに「蝶(ちょう)」という長い詩があって、故・井上究一郎が訳をつけている。〈蝶、ひらひらとぶ、茎のない花、網に摘む花……〉。緑の草の上を、愛の思いのように飛び過ぎていく。だが美しさゆえに不幸がくる、と詩は続く▼
法国诗人Nerval曾经写过一首长篇诗‘蝶’,已故的井上究一郎曾将其翻译成日文。‘蝴蝶,亮丽地飞舞,象无茎之花,挂在网上的花……’,承载着爱的思念飞过绿绿的草地。但诗的后来也写道,正是因为她的美,却也带来了不幸。
詩人の想像に相通じる、茎のない花、花のない茎が、この春、各地で痛ましい姿をさらしている。美への嫉(ねた)みでもあるまいが、切ったり、踏み荒らしたりする犯罪が後を絶たない▼
和诗人想象的一样,无茎之花,无花之茎,这个春天,到处可见。可能并不是出于对美的嫉妒,但是随意的采摘,践踏等不良行为却一直没有断绝。
前橋では今月上旬、目抜き通りのチューリップ約千本が切られた。警戒を強めたものの、再びやられた。2度目の事件では、根の近くまでえぐったものもあった。「憎悪を感じる」と言う緑化担当者の印象が恐ろしい▼
这个月上旬在前桥,繁华街道上的大约1000株郁金香被损坏。尽管其后加强了警戒,但是该事件仍然再次发生。而且在第二次的事件中,有些花枝甚至从根部被折断。‘感到非常气愤’的绿化人员对此非常的担心。
えぐる(▼抉る/▼刳る/▼剔る) (1)刃物などをつきさしぐるりと回してくり抜く。「木を―・った椀」
(2)人の心に激しい苦痛・動揺などを与える。「肺腑(はいふ)を―・る話」
(3)真相を明らかにしようとして容赦なく追及する。「現代の世相を―・る」
ぞうお【憎悪】 (名)スル 憎むこと。憎み嫌うこと。「―の念」「深く―する」
福岡、静岡県でもチューリップが荒らされた。静岡の花は、落命した女性サーファーを偲(しの)んで仲間が植えたものだ。「花に嵐」のたとえもある。風雨に散るならやむを得ないが、蛮行の果てでは、故人も仲間も悔しいだろう▼
福冈,静冈县也发生了类似的郁金花被折事件。静冈的郁金香是为了纪念去世的女性冲浪者,其友种下的。也有‘花之浪’的含意。如果是因为风吹雨打而凋谢的话是没有办法的事,但是却是因为那些野蛮的行为,不论是死去的人,还是朋友都会很生气吧。
しの・ぶ 2 0 【▼偲ぶ/▽慕ぶ】
(1)過ぎ去ったり遠く離れたりしたことや人を、なつかしむ気持ちや賞賛・同情の気持ちをもって思い出す。追憶する。「故郷を―・んで涙を流す」「故人を―・ぶ」「先人の苦労を―・ぶ」
他人を信じにくい世の中になりつつあるのか。きのうは長野の善光寺で、本堂にスプレーの落書きが見つかった。寺は、五輪聖火リレーの出発地を辞退したばかりである。境内は24時間、善男善女が自由に入れるそうだ。だが「善」ばかりでないなら、見直しの声も出かねない
这个社会越来越难以相信别人了吗?昨天长野的善光寺大堂被人用漆在墙上乱涂一气。善光寺以寺内24小时都会有善男信女们自由进出为由,刚刚谢绝了作为五轮圣火接力的出发地的邀请。但是如果不仅仅是善的话,也很难会有重新考虑的要求吧。
▼かくて、おおらかさの灯(ひ)は一つ、二つと消え、人を見たら泥棒と思えとばかりに、世は息苦しさを増していく。疑心暗鬼の影さす中に、皮肉な金言だけがてらてら光っている。やりきれない流れに、花荒らしも落書きも一役を買っている。
就这样,宽容的灯一个,二个的灭掉,看到人就会以为是小偷,这个社会越来越让人喘不上气了。在疑神疑鬼的阴影里,只有讽刺意思的话语在闪闪发光。在无法控制的潮流下,折花,或者涂鸦都多少起到了一定的作用吧。
かくて:前に述べたことを受けて、新たに説き起こす。このようにして。かくして。「―ローマは滅びた」
(副)このようにして。こんな状態で。
疑心暗鬼(ギシンアンキ):――暗鬼を生(しよう)ず
〔列子(説符注)〕疑心があると、何でもないものにまで恐れや疑いの気持ちを抱くものである。疑心暗鬼。疑えば目に鬼を見る。
posted @ 2008-04-21 11:21
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