食事に出かけて、席に案内される。そのとき周りに目をやる癖がついて久しい。「たばこ状況」を見定めるためだ。隣卓から煙が上っていれば、違う席に座らせてもらう。この自衛策を誤ると、食事はときに台無しになる▼
去外面吃饭,由店员领着去找桌子的时候,总是习惯于看看周围的环境,以确认一下‘吸烟的情况’。如果旁边桌有人在吸烟的话,就会换一张桌子坐。否则等到吃饭的时候才发现就已经晚了。
台無し(だいなし)
(名・形動)物事がすっかりだめになる・こと(さま)。「雨にぬれて着物が―になる」「せっかくの苦労が―だ」
(副)(下に打ち消し表現を伴って)全然。すっかり。「―うごくこつちやない/咄本・鹿の子餅」
だが、あとから隣に座った人にスパスパやられることがある。これには打つ手がない。吸いながらも同席者には気をつかうのか、顔をこちらに向けてケムリを吐く御仁もいる▼
但是,也有坐下以后,旁边的人才开始使劲儿的抽烟的。这种情形下无法可施。更有人吸烟的时候,可能是因为照顾同席的人吧,竟然把脸朝向这边才吐出烟雾的。
すぱすぱ:(1)盛んにタバコを吸うさま。「―(と)タバコを吸う」
(2)刃物で切れ味よく次々と切るさま。また、たやすく物事を行うさま。「大根を―(と)切る」「いくつもの案件を―(と)片付ける」
打つ手(うつて):とるべき手段・方法。
御仁(ごじん):他人を敬っていう語。おかた。
「嫌煙権」の運動が始まって今年で30年になるそうだ。当時は、地下鉄のホームにも規制はなかった。煙がいやならご勝手に、とばかりに新幹線の禁煙車は自由席の1両だけ。いつでもどこでも吸っていい。それが当たり前だった▼
“禁烟权力”的运动开始至今已经30年了。当时在地铁站也没有什么规定,如果讨厌烟味的话,可以随意利用的新干线禁烟车的自由席也只有一辆而已。不论何时何地都可以吸烟,在当时是理所当然的事。
いまや立場は逆転した。だが飲食店は多くが例外だ。受動喫煙は、がんやぜんそくなどのリスクを高める。先日は厚生労働省の調査で、糖尿病にもなりやすいことが分かった。客はいやなら席を立てるが、従業員はいや応なしだ。つらい人も多いだろう▼
现在人们的立场完全转变了。但是在饭店还是有很多的例外。被动吸烟,很容易使人患上癌,气喘等病症。据不久前的厚生劳动省的调查,也很容易得上糖尿病。客人如果不喜欢的话可以离开,但是店员却什么都做不了,讨厌吸烟的人也很多吧。
喘息(ぜんそく):
(1)発作的に起こる痙攣(けいれん)性の呼吸困難状態。一般に気管支喘息と心臓喘息をいう。「―持ち」
(2)息を苦しそうにすること。あえぐこと。
否応(いやおう):不承知と承知。「―を言わせない」
――無く:有無を言わせず。無理やりに。「―決められた」
――無し:有無を言わせないこと。是非を言わせないこと。
「―の強(こわ)談判」「―に同意させられた」
たばこ好きだった芥川龍之介に、その伝来をめぐる『煙草(たばこ)と悪魔』という短編がある。宣教団にまぎれた悪魔が、タバコの種を耳の穴に隠して日本に持ち込み、栽培する。だが、そのうち正体がばれて追放される▼
喜欢吸烟的芥川龙之介由此写过一部‘香烟与恶魔’的短编小说。混在布教团队里的恶魔,把香烟的种子藏在耳朵里,带到了日本培植。但是后来被正义之士发现被驱逐。
正体(しょうたい):
(1)隠したり、偽ったりして、すぐにはわからない、本当の姿。本体。「―を現す」「―を見破る」
(2)正常な状態にある時の、しっかりした精神。正気。「―を失う」「―がなくなる」
(3)神体。「御―をば取りて本宮にゐて奉りて/今昔 31」
かくて悪魔は、日本人の肉体と魂を奪うのには失敗する。その代わり、たばこを広めるのに成功した。そんな、たばこの誘惑と害を隠しテーマにした話である。くゆる紫煙は、好きな者には天使の香りでも、嫌いな人には悪魔さながらだ。天使と悪魔は、同じ場所で穏やかには暮らせない。
恶魔在夺取日本人的肉体和灵魂上失败了。但是却成功的将香烟传播于日本。这就是题目中所隐藏着的香烟的诱惑和危害的故事。烟雾缭绕,对于喜欢他的人来说,是天使之香,对于讨厌他的人来说就是恶魔。天使和恶魔,不可能让他们在同一个场所里安稳的生活。
くゆる:(動ラ五[四])(1)炎を出さずに燃えて、煙が立つ。ふすぼる。くすぶる。「タバコが―・る」
(2)表面に出さないで、心の中で思い悩む。「人しれぬ心のうちに燃ゆる火は煙は立たで―・りこそすれ/大和 171」
紫煙(しえん):(1)紫色のけむり。紫色のもや。「―がたちのぼる」
(2)タバコの煙。「―をくゆらす」
posted @ 2008-04-28 12:22
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