芥川賞候補に初の中国籍作家、楊逸さん「ワンちゃん」
第138回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が発表され、芥川賞では、「ワンちゃん」(文学界12月号)を書いた楊逸(ヤン・イー)さん(43)が、中国籍の作家として初の候補になった。
この小説は、日本に嫁いだ中国人女性が、嫁不足に悩む農村の男たちを中国にお見合いツアーへ連れて行く姿などを描いた昨年の文学界新人賞受賞作。楊さんは1964年、中国・ハルビン生まれ。87年の来日後、本格的に日本語を学び、お茶の水女子大を卒業。現在は中国語講師を務める。
日本文学振興会によると、芥川賞ではリービ英雄さんの「天安門」(96年度上半期)、デビット・ゾペティさんの「いちげんさん」(同下半期)など、外国籍を持つ作家の作品が候補になったことがあるが、中国籍は初めてという。両賞の選考は、16日午後5時から築地・新喜楽で行われる。
候補作は次の通り。
◇芥川賞(楊作品を除く) 川上未映子(31)「乳と卵」(文学界12月号)、田中慎弥(35)「切れた鎖」(新潮12月号)、津村記久子(29)「カソウスキの行方」(群像9月号)、中山智幸(32)「空で歌う」(群像8月号)、西村賢太(40)「小銭をかぞえる」(文学界11月号)、山崎ナオコーラ(29)「カツラ美容室別室」(文芸秋号)。
◇直木賞 井上荒野(46)「ベーコン」(集英社)、黒川博行(58)「悪果」(角川書店)、古処誠二(37)「敵影」(新潮社)、桜庭一樹(36)「私の男」(文芸春秋)、佐々木譲(57)「警官の血」(新潮社)、馳星周(42)「約束の地で」(集英社)。
(2008年1月7日9時6分 読売新聞)
posted on 2008-01-07 21:47
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