第二章 嘘
♪プルルルル♪
夜…
部屋でうとうと[迷迷糊糊]していた時PHSの着信音で目が覚めた。
電話の相手はノゾム。
寝ぼけたままPHSを手に取り電話に出る。
『ふぁい…』
『誰かわかるか~?』
『…登録してるんだからわかるし!!』
『だよなぁ(笑)話変わるけどあいつと連絡とってるんだって?』
『あいつってヒロ?とってるけど…?』
『あいつ他の学校に女いるから。あんまりおすすめしねーよ』
申し訳[辩解]なさそうな言い方をするノゾムに対し、
わざと明るさを強調しながら答えた。
『…そっかぁ。OkOk♪わざわざありがと!気をつけるよっ!!』
電話を切って
少しだけ考える。
眠気[睡意]も冷めてしまった。
ヒロ彼女いるんだ。
別に[特别]好きとかじゃないし…
ただの友達だから彼女いても別にいいけどね!!
…でもヒロから聞きたかったなぁ。
考えている途中偶然にも届いたメール。
受信相手はヒロだ。
《アシタホウカゴハナソウ》明日放課後はなそう
返信はしない。
今はなんとなく[总觉得]する気にはなれないんだ…。
次の日の放課後
アヤとユカと帰ろうとしたその時…
アヤが教室のドアを指さし叫んだ。
「あれヒロ君じゃない!?」
アヤが指さす方向には
ヒロの姿。
PHSをいじる[摆弄]フリをしてさりげなく[若无其事的]教室を出ようとした時…
「美嘉、話そうぜ。」
ヒロはドアに手を伸ばし帰れないよう
通せん坊している。[走不过去]
「どーぞどーぞ♪」
何も知らないアヤは
美嘉の背中を押した[推]。
「わりぃ。じゃあ美嘉借りるわ!」
ヒロはアヤとユカにそう言うと美嘉の返事を聞かないまま手をぐいっと[突然使劲]引っ張って[拉]
誰もいない自分の教室へと連れて行った。
「昨日のメール、シカトした[]だろ?」
静かな教室の中に響く
ヒロの不機嫌[不高兴]な低い声。
「寝てたのっ」
本当は起きてたけど…
嘘をついた。
「それならいいけど。
ってかこう[]やって会って二人で話すの初めてじゃねぇ?」
安心した笑顔。
ヒロは頭を掻きながら照れくさ[难为情的]そうだ。
「…彼女怒らない??」
ちょっとイヤミ[讨厌]っぽく言い放つ[断言]。
ヒロからは笑顔が消え、目を細めてムッと[怒上心头]したように答えた。
「俺、女いねーし。」
「昨日ノゾムから聞いたよ?別に嘘つかなくてもいいじゃん!!」
ヒロは美嘉の尋問に
困っている様子だ。
「ノゾムから聞いたのか。まぁ一応いるけど…もう別れるつもりだから」
「ふぅぅぅん…」
そっけなく[冷淡的]返事をする。
窓の外を眺めながら
ふと[马上]考えていた。
別れるとか…
嘘っぽいよね。
彼女いるなら最初からいるって言えばいいのに。
秘密にするつもりだったのかな??
ヒロのこと、
わからなくなってきちゃった…。
そのまま会話をせずに
別れた。
その日以来、
ヒロから前以上に連絡が来る。
放課後話す事も増えた。
ヒロは真剣に話を聞いて力強い言葉をくれる。
話していくうちに
信用出来ないと思っていたはずなのに…
いつしかヒロに対して心を開き、
悩みまでも相談するようになった。
見た目が怖いヒロ。
でも笑うと目が垂れて[下垂]
幼く見えたりもする。
最初に会った時のイメージが少しずつ取り除かれ
彼女がいることを知っていながらも次第にヒロに惹かれていった。
一人で悩むのが嫌になりアヤとユカに相談する。
そこで出た結論は…
“ヒロが彼女と別れる気が本当にあるのかを聞いて、もし別れる気がないのなら諦める”
二人に励まされながら、勇気を出してヒロにメールを送信した。
《カノジョトワカレルキアル?》彼女と別れる気ある
《ナイナラアエナイ》ないなら会えない
♪ピロリンピロリン♪
メールを送ってからまだ一分も経っていない。
ヒロからの返事は即答でしかもたった一言だった
《モウワカレタカラ》もう分かれたから
「美嘉やったじゃん♪」
メールの返事を見てぴょんぴょん[]飛び跳ね
まるで自分のことのように喜んくれているアヤ。
「良かったね♪」
ユカも笑顔でガッツ[勇气]ポーズ[姿势]をしてくれた。
「……ありがとぉ。」
好きな人が彼女と別れたら嬉しいはずなのに…
なんでだろう。
素直に喜べない。
だって、
また嘘をついてるような気がするから。
まだ心のどこかに
不安が残っている。
まだ100%…
信じてない
気持ちがある。
最初につかれた嘘を
今もまだ微妙に引きずってたりもするんだ。
………ノゾムに聞くのが
一番手っ取り早く[直截了当的]て
確かな手かもしれない。
だけど真実を知るのが怖くて…
結局聞けなかった。
ヒロが別れたって
言ってるんだもん。
今はヒロの言葉を
信じるしかないよ…。
ある日の朝…
いつもの通り学校へ行くためバスを待つ。
♪ピロリンピロリン♪
メールの着信音が鳴り
受信BOXを開いた。
受信:ヒロ
《キョウガッコウサボロウ!》今日学校サボろう
…学校サボる?
なぜ??
メールの内容が理解出来ずに電話をする。
バスが来ちゃうかもしれないから
手っ取り早く電話で。
♪プルルルルル♪
『はいよ~!』
テンション[紧张]が
高めのヒロ。
『サボるってどーゆー事??』
『今日学校サボって俺んちで遊ぼうぜ♪』
どうしよう。
今日は苦手な体育があるんだ。
ヒロと遊びたいし
…まぁいっか!
『Ok~!!』
軽く返事をし、
ヒロの家から一番近いバス停を聞いてそこに止まるバスに乗り込んだ。
バスに乗り、
ヒロから聞いた
見慣れない場所にあるバス停で降りる。
バス停の前にいた黒い自転車に乗ったヒロが
親指で後ろを指さした。
「乗れ!飛ばす[疾驶]からしっかりつかまってろよ~」
美嘉の体をヒョイと[轻轻地]持ち上げ[举起]後ろに乗せ、
自転車をこぎ始める。
ヒロの背中にぎゅっと[紧紧地握着]強くつかまり、
初めて感じるヒロのぬくもり[温暖]に
ドキドキしていた。
ヒロの家に到着。
「おじゃましまぁす…」
小声で呟いたが
返答はない。
「誰もいねぇよ!」
なぬ!?誰もいない?
じゃあもしかして二人きり??
…今まで付き合った人数は三人。
どれも短期間で
終わった。
理由は
お互い本気で好きじゃなかったかからだと思う。
外でのデートなら
したことはある。
でも男の人と部屋で二人きりで遊ぶなんて…
実は初めてだ。
床に散らばった[散乱]洋服や教科書やアクセサリー類。
さすが男の人の部屋。
緊張のせいか
落ち着かない。
でも慣れてないことは
ヒロに知られたくない。
「緊張すんなって」
ぶっきらぼう[莽撞]に
頭を撫でるヒロ。
緊張してるの
バレてた[]みたい…。
二人で学校のこと…
あの先生がどーとか、
あの子はあーだとかを
話していた。
微妙で曖昧だった気持ちは確信にかわり、
不安が一つ生まれた。
━美嘉はヒロが好き。
ヒロはどう思ってる?━
お昼になり
昼食を買うためコンビニへと向かう二人。
歩いている途中、
ヒロが美嘉に向かって
片手を差し延べて[伸出]きた。
「え?何??どうしたの??」
ヒロはちょっと照れて[害羞]頭を掻きながら
強引に手を握った。
「お前~危なっかしい[危险的]から俺につかまってろ」
初めて握ったヒロの手。
大きくて…
小さい美嘉の手を包み込んで[包在里面]くれている。
家に帰りご飯を食べ終えまったりとしていると、
ヒロが鞄の中から何かを探し始めた。
取り出したのは
インスタントカメラ。
「写真撮ろうぜ!」
慣れた手つきで肩に手を回すヒロ。
眩しいフラッシュ[闪光灯]が
二人を照らす。
その時…
チュッッッ
ほっぺ[脸颊]にヒロの唇が
軽く触れた。
…!?!?
何が起きたのかわからずヒロからバッと離れ、
唇が触れたほっぺに手をあてる。
「嫌だよな。ごめんな」
悲しげなヒロの表情に
逃げたことでちょっぴり[一点]罪悪感を感じてしまう。
「嫌とかじゃなくて…びっくりしたの!!」
「だよな。ごめんな。俺美嘉の事好きかもしんねぇ」
「……えっ??」
「キスしてもいいか?」
まだ付き合ってるわけじゃないのに。
…体目当て[目标]
じゃないよね??
でもこの時は体目当てかより[]、
キスを拒んでヒロに嫌われる方が怖かったんだ。
だから…
「いい…よ」
ヒロは肩をそっと[轻轻地]抱き寄せ[抱到怀里]、再びほっぺに軽くキスをした。
唇はゆっくりと移動し…
二人の唇が重なり合う。
これがヒロと
初めてのキスだった。
何度も繰り返し、
…ヒロの熱い舌が
入ってくる。
10分くらい唇を合わせるとヒロは美嘉をお姫様だっこし、
ベッドまで運んだ。
ヒロは美嘉の首元を
優しく指でなぞる[描]。
「やぁ~くすぐったい[痒痒的]よぉ!!アハハ」
緊張を紛らわす[掩饰]ために
わざとらしく笑う美嘉を見て
ヒロは手の甲[手背]に唇を当て心配そうな顔で言った。
「美嘉…震えてんの?もしかして初めてか?」
体はいつの間にか小刻み[一点点的]に震えている。
…不安。
…怖い。
経験ないのがバレ[败露]たら面倒だと思われて
嫌われちゃうかも…。
不安そうな美嘉をよそにヒロは美嘉の脇腹[肚子的两边]を
両手でくすぐり[搔痒]始めた。
「くすぐったい~やめてぇ!!」
手を押さえて抵抗する美嘉を抱き起こし
強い力で抱きしめるヒロ
「…俺でいいのか?」
笑ったおかげで、
不安も消えた。
…静かに頷く美嘉。
ヒロとならいいの。
「大丈夫怖くねぇから。優しくするから…」
そう言って再び優しくキスをした。
ヒロは初めての美嘉を
優しく抱いてくれた。
気持ちが通じ合ったのかと錯覚してしまうくらいに…。
一つになる時、
痛くて怖くて泣きそうになっている美嘉の手を
ずっと握りしめていてくれたよね。
「怖くねぇから…嫌だったら言えよ?ちゃんと止めっから」
ヒロの声と優しい目が
安心をくれた。
“好きだよ”
そう言ってくれてる
気がしたんだ。
少しは近付けたかな…。
腕枕で寝ながら
思い出していた。
初めて触れた男の人の体はとても大きくて
ヒロの体温はとても温かく心地[感觉]良かった…
ヒロと一つになれてねすごく嬉しかった。
後悔なんてしてない。
だけど…
だけど…
一つになった時違う女の人の名前を呼んだこと。
気のせいだよね?[错觉吗?]
聞き間違いだよね…??
♪プルルルルル♪
ヒロのPHSの着信音が
鳴った。
「出ていいか?」
申し訳なさそうに言うヒロに
腕枕から降りて頷いた。
『咲?』
……咲
さっきヒロが
間違えて呼んだ名前。
その名前は実在した。
高まる不安。
気のせいじゃ
なかったんだ…。
『俺?いや。おぉー咲は?そっか。じゃあまた』
ねぇ、
もしかして彼女と別れてないの??
沸き上がる疑問。
信じたいけど、
でも…。
勇気を振り絞って[竭尽全力]
聞いてみる。
「ヒロ、まだ彼女いるの…??」
「いきなりどうした?」
…心なしかヒロが少し動揺して見える。
「だって、さっき美嘉の事咲って呼んだよ?電話来た人だよね…??」
返事がない。
「正直に言って??」
ヒロは
下を向いた。
返事はなんとなく
わかってる。
「…別れてない。嘘ついてごめんな」
ヒロには彼女がいた。
別れてなかった。
じゃあなんで
抱きしめたの??
これじゃあただの都合のいい女じゃん。
目からは涙がぽろぽろと流れ落ちた。
悲しみ
悔しさ
恥ずかしさから出る涙。
指で涙を拭くヒロ。
顔を見ることが出来ない
「…帰るね」
逃げるように家を出た。
……好きなのは
美嘉だけだったんだ。
それから一時期はヒロと遊んだり連絡取ることはなくなった。
しかし時がたつにつれ
“別に友達でもいいや”
と思えるようになり、
返していなかったメールも
そっけなく[冷淡的]だけれど返すようになった。
ある日の放課後、
美嘉とアヤは
街へくり出した。
「美嘉と街で遊ぶの久しぶり~!」
「んだんだぁ♪」
二人で笑いながら歩いていた時…
「あれ?ノゾムとヒロ君じゃ~ん!」
アヤが二人のもとへ
駆け寄る[跑近]。
…アヤとノゾムは二人仲良くどこかへ消えていった。残された美嘉とヒロは気まずい[不融洽]雰囲気のまま、
近くの大きい公園へと向かう。
「最近どうよ?」
「へっ?何が??」
突然のヒロからの問いに突拍子[异常]もない声を
あげてしまった。
「恋してんのか?」
「して…たけど、今はしてないかなぁぁ~」
「どんなやつに恋してたの?」
「最低だけど~…いい男かなぁ??美嘉にとってはねっ!!」
「美嘉に好かれる男は~うらやましいな」
……もしかしてヒロは
美嘉の気持ちに気付い[意识到]てなかったの??
「ヒロ彼女いるでしょ!美嘉なんて独り身[单身]だよ~あ~寂しい~!」
「俺もう別れたし」
どうせまた嘘だよ。
聞こえないフリをした。
もう
期待して裏切られ[背叛]たくない…
冷たい風に
体が震える。
「おいで」
手招き[招手]をするヒロに
おずおず[胆怯]と近づいた。
ヒロは美嘉の後ろに回り
制服のブレザー[西装夹克]をまきつけ
ぎゅうっと抱きしめた[抱紧]。
「あったけ~な。ずっとこうしてたいな」
「うん……」
この時、
決心した。
もうヒロとは
連絡とらない。
せっかく諦めたのに
また好きになって傷つき[受伤]たくないから…。
その日から
メールは返さず
電話にも出なくなった。
教室まで会いに来ることもあったけど
…避け続けた。
それでも何日も何日もヒロからの電話やメールは止まる気配はない。
ある日の朝
アヤに教室の隅に
呼び出された。
「美嘉はヒロ君のことどう思う~?」
「どーもこーも彼女いるし!!」
ヒロの彼女の話は
もううんざり[厌烦]。
「ノゾムから聞いたけど
別れたらしいよ♪」
「…へっ??」
「本気で好きな子出来たから別れたって♪マジ好きみたい!!誰だと思う?美嘉だよ。美嘉♪」
諦めたはずの心は
いと[完全]も簡単に揺れ動く。
…緩い決意。
アヤは続ける。
「ヒロ君が美嘉ときちんと話したいから今日の放課後図書室で待ってるって!」
「…わかったぁ」
キーンコーンカーンコン
今日最後の授業が終わるチャイム[铃声]が教室に響く。
教科書をカバンにしまっていると、
後ろから肩を叩かれ
振り向いた。
「美~嘉♪」
…アヤだ。
「頑張ってね♪あたしも今日ノゾムに告げる[告诉]から。夜電話ちょうだいね!」
アヤは早口[嘴快]で話し、
ウィンク[眨眼]をして
去って[离去]いった。
アヤ、告白するんだ。
あ~なんか緊張するっ。
手に汗かきながら
図書室へ向かう。
図書室の前に着き、
ドアの前で唇をかみしめ[咬住]ながらドアをあけた。
ガラガラッ
机に座っているヒロ。
「よぅ~」
「…ども」
「久しぶりだな。メールとかシカトしやがって[]」
「…ごめん」
無言が続く。
ヒロは気まずい雰囲気をかきけそう[完全消除]と、
必死で口を開いた。
「こないだ悪かった」
いきなりの言葉。
わけがわからない。
「なにが?」
「俺んちで遊んだ時、あんなすぐ手出し[接近]て…嫌だったよな。ごめん。俺、最低だな…」
「あの時はヒロのこと好きだったから…ただ彼女いたのはショック[冲击]だったけど嫌じゃなかったよ」
「今は?嫌いか?」
「今は…少し信用出来ない」
「俺マジ別れた。信用してもらえるよう頑張っから。俺、美嘉が好きだ。…付き合ってほしい」
返事は決まってる。
考えなくても…とっくに決まってるんだ
「……うん」あと一回。
あと一回だけ
信じてみるよ。
ヒロの気持ちを
受け入れた。
心のどこかで、
その言葉を待っていたのかもしれないね。
「メール返せよ!」
ヒロは安心したように目を細めて微笑み、頭を強く撫でた。
ヒロに初めて会った時はまさか付き合うことになるなんて
思ってもいなかった。
きっとこの時から、
美嘉の人生は…
変わってしまったのだろう。
美嘉が過ごすはずだった平凡な人生は、幕を閉じた。
家に帰りアヤに報告の電話をかける。
アヤもノゾムに告白をして
付き合うことになったらしい。
好きな人と付き合うことが出来た二人のテンション[紧张]はもう最高潮で
寝るのも忘れ
朝まで話していた。
━この日から
二人付き合いは
始まったんだ━
クラスは別だけど
休み時間になるたび廊下で待ち合わせをして会っていた。
イチャイチャ[]しすぎて
先生に怒られたことも…
アヤとノゾムカップル[成双成对]とWデートをしたり
毎日が新鮮で
毎日が楽しかった。
しかし…
思いがけない事件が起きた。
网摘收藏posted on 2008-12-01 15:27
静儿 阅读(42)
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