猫の事務所
                                                               ……ある小さな官衙に関する幻想       
                                                

 軽便鉄道の停車場のちかくに、猫の第六事務所がありました。ここは主に、猫の歴史と地理をしらべるところでした。
 書記はみな、短い黒の繻子の服を着て、それに大へんみんなに尊敬されましたから、何かの都合で書記をやめるものがあると、そこらの若い猫は、どれもどれも、みんなそのあとへ入りたがってばたばたしました。
 けれども、この事務所の書記の数はいつもただ四人ときまっていましたから、その沢山の中で一番字がうまく詩の読めるものが、一人やっとえらばれるだけでした。
 事務長は大きな黒猫で、少しもうろくしてはいましたが、眼などは中に銅線が幾重も張ってあるかのように、じつに立派にできていました。
 さてその部下の
  一番書記は白猫でした、
  二番書記は虎猫でした、
  三番書記は三毛猫でした、
  四番書記は竈猫でした。
 竈猫というのは、これは生れ付きではありません。生れ付きは何猫でもいいのですが、夜かまどの中にはいってねむる癖があるために、いつでもからだが煤できたなく、殊に鼻と耳にはまっくろにすみがついて、何だか狸のような猫のことを云うのです。
 ですからかま猫はほかの猫には嫌われます。
 けれどもこの事務所では、何せ事務長が黒猫なもんですから、このかま猫も、あたり前ならいくら勉強ができても、とても書記なんかになれない筈のを、四十人の中からえらびだされたのです。
 大きな事務所のまん中に、事務長の黒猫が、まっ赤な羅紗をかけた卓を控えてどっかり腰かけ、その右側に一番の白猫と三番の三毛猫、左側に二番の虎猫と四番のかま猫が、めいめい小さなテーブルを前にして、きちんと椅子にかけていました。
 ところで猫に、地理だの歴史だの何になるかと云いますと、
 まあこんな風です。
 事務所の扉をこつこつ叩くものがあります。
「はいれっ。」事務長の黒猫が、ポケットに手を入れてふんぞりかえってどなりました。
 四人の書記は下を向いていそがしそうに帳面をしらべています。
 ぜいたく猫がはいって来ました。
「何の用だ。」事務長が云います。
「わしは氷河鼠を食いにベーリング地方へ行きたいのだが、どこらがいちばんいいだろう。」
「うん、一番書記、氷河鼠の産地を云え。」
 一番書記は、青い表紙の大きな帳面をひらいて答えました。
「ウステラゴメナ、ノバスカイヤ、フサ河流域であります。」
 事務長はぜいたく猫に云いました。
「ウステラゴメナ、ノバ………何と云ったかな。」
「ノバスカイヤ。」一番書記とぜいたく猫がいっしょに云いました。
「そう、ノバスカイヤ、それから何!?」
「フサ川。」またぜいたく猫が一番書記といっしょに云ったので、事務長は少しきまり悪そうでした。
「そうそう、フサ川。まああそこらがいいだろうな。」
「で、旅行についての注意はどんなものだろう。」
「うん、二番書記、ベーリング地方旅行の注意を述べよ。」
「はっ。」二番書記はじぶんの帳面を繰りました。「夏猫は全然旅行に適せず」するとどういうわけか、この時みんながかま猫の方をじろっと見ました。
「冬猫もまた細心の注意を要す。函館附近、馬肉にて釣らるる危険あり。特に黒猫は充分に猫なることを表示しつつ旅行するに非れば、応々黒狐と誤認せられ、本気にて追跡さるることあり。」
「よし、いまの通りだ。貴殿は我輩のように黒猫ではないから、まあ大した心配はあるまい。函館で馬肉を警戒するぐらいのところだ。」
「そう、で、向うでの有力者はどんなものだろう。」
「三番書記、ベーリング地方有力者の名称を挙げよ。」
「はい、ええと、ベーリング地方と、はい、トバスキー、ゲンゾスキー、二名であります。」
「トバスキーとゲンゾスキーというのは、どういうようなやつらかな。」
「四番書記、トバスキーとゲンゾスキーについて大略を述べよ。」
「はい。」四番書記のかま猫は、もう大原簿のトバスキーとゲンゾスキーとのところに、みじかい手を一本ずつ入れて待っていました。そこで事務長もぜいたく猫も、大へん感服したらしいのでした。
 ところがほかの三人の書記は、いかにも馬鹿にしたように横目で見て、ヘッとわらっていました。かま猫は一生けん命帳面を読みあげました。
「トバスキー酋長、徳望あり。眼光炳々たるも物を言うこと少しく遅し ゲンゾスキー財産家、物を言うこと少しく遅けれども眼光炳々たり。」
「いや、それでわかりました。ありがとう。」
 ぜいたく猫は出て行きました。
 こんな工合で、猫にはまあ便利なものでした。ところが今のおはなしからちょうど半年ばかりたったとき、とうとうこの第六事務所が廃止になってしまいました。というわけは、もうみなさんもお気づきでしょうが、四番書記のかま猫は、上の方の三人の書記からひどく憎まれていましたし、ことに三番書記の三毛猫は、このかま猫の仕事をじぶんがやって見たくてたまらなくなったのです。かま猫は、何とかみんなによく思われようといろいろ工夫をしましたが、どうもかえっていけませんでした。
 たとえば、ある日となりの虎猫が、ひるのべんとうを、机の上に出してたべはじめようとしたときに、急にあくびに襲われました。
 そこで虎猫は、みじかい両手をあらんかぎり高く延ばして、ずいぶん大きなあくびをやりました。これは猫仲間では、目上の人にも無礼なことでも何でもなく、人ならばまず鬚でもひねるぐらいのところですから、それはかまいませんけれども、いけないことは、足をふんばったために、テーブルが少し坂になって、べんとうばこがするするっと滑って、とうとうがたっと事務長の前の床に落ちてしまったのです。それはでこぼこではありましたが、アルミニュームでできていましたから、大丈夫こわれませんでした。そこで虎猫は急いであくびを切り上げて、机の上から手をのばして、それを取ろうとしましたが、やっと手がかかるかかからないか位なので、べんとうばこは、あっちへ行ったりこっちへ寄ったり、なかなかうまくつかまりませんでした。
「君、だめだよ。とどかないよ。」と事務長の黒猫が、もしゃもしゃパンを喰べながら笑って云いました。その時四番書記のかま猫も、ちょうどべんとうの蓋を開いたところでしたが、それを見てすばやく立って、辨当を拾って虎猫に渡そうとしました。ところが虎猫は急にひどく怒り出して、折角かま猫の出した辨当も受け取らず、手をうしろに廻して、自暴にからだを振りながらどなりました。
「何だい。君は僕にこの辨当を喰べろというのかい。机から床の上へ落ちた弁当を君は僕に喰えというのかい。」
「いいえ、あなたが拾おうとなさるもんですから、拾ってあげただけでございます。」
「いつ僕が拾おうとしたんだ。うん。僕はただそれが事務長さんの前に落ちてあんまり失礼なもんだから、僕の机の下へ押し込もうと思ったんだ。」
「そうですか。私はまた、あんまり辨当があっちこっち動くもんですから…………」
「何だと失敬な。決闘を………」
「ジャラジャラジャラジャラン。」事務長が高くどなりました。これは決闘をしろと云ってしまわせない為に、わざと邪魔をしたのです。
「いや、喧嘩するのはよしたまえ。かま猫君も虎猫君に喰べさせようというんで拾ったんじゃなかろう。それから今朝云うのを忘れたが虎猫君は月給が十銭あがったよ。」
 虎猫は、はじめは恐い顔をしてそれでも頭を下げて聴いていましたが、とうとう、よろこんで笑い出しました。
「どうもおさわがせいたしましてお申しわけございません。」それからとなりのかま猫をじろっと見て腰掛けました。
 みなさんぼくはかま猫に同情します。
 それから又五六日たって、丁度これに似たことが起ったのです。こんなことがたびたび起るわけは、一つは猫どもの無精なたちと、も一つは猫の前あし即ち手が、あんまり短いためです。今度は向うの三番書記の三毛猫が、朝仕事を始める前に、筆がポロポロころがって、とうとう床に落ちました。三毛猫はすぐ立てばいいのを、骨惜みして早速前に虎猫のやった通り、両手を机越しに延ばして、それを拾い上げようとしました。今度もやっぱり届きません。三毛猫は殊にせいが低かったので、だんだん乗り出して、とうとう足が腰掛けからはなれてしまいました。かま猫は拾ってやろうかやるまいか、この前のこともありますので、しばらくためらって眼をパチパチさせて居ましたが、とうとう見るに見兼ねて、立ちあがりました。
 ところが丁度この時に、三毛猫はあんまり乗り出し過ぎてガタンとひっくり返ってひどく頭をついて机から落ちました。それが大分ひどい音でしたから、事務長の黒猫もびっくりして立ちあがって、うしろの棚から、気付けのアンモニア水の瓶を取りました。ところが三毛猫はすぐ起き上って、かんしゃくまぎれにいきなり、
「かま猫、きさまはよくも僕を押しのめしたな。」とどなりました。
 今度はしかし、事務長がすぐ三毛猫をなだめました。
「いや、三毛君。それは君のまちがいだよ。
 かま猫君は好意でちょっと立っただけだ。君にさわりも何もしない。しかしまあ、こんな小さなことは、なんでもありゃしないじゃないか。さあ、ええとサントンタンの転居届けと。ええ。」事務長はさっさと仕事にかかりました。そこで三毛猫も、仕方なく、仕事にかかりはじめましたがやっぱりたびたびこわい目をしてかま猫を見ていました。
 こんな工合ですからかま猫は実につらいのでした。
 かま猫はあたりまえの猫になろうと何べん窓の外にねて見ましたが、どうしても夜中に寒くてくしゃみが出てたまらないので、やっぱり仕方なく竈のなかに入るのでした。
 なぜそんなに寒くなるかというのに皮がうすいためで、なぜ皮が薄いかというのに、それは土用に生れたからです。やっぱり僕が悪いんだ、仕方ないなあと、かま猫は考えて、なみだをまん円な眼一杯にためました。
 けれども事務長さんがあんなに親切にして下さる、それにかま猫仲間のみんながあんなに僕の事務所に居るのを名誉に思ってよろこぶのだ、どんなにつらくてもぼくはやめないぞ、きっとこらえるぞと、かま猫は泣きながら、にぎりこぶしを握りました。
 ところがその事務長も、あてにならなくなりました。それは猫なんていうものは、賢いようでばかなものです。ある時、かま猫は運わるく風邪を引いて、足のつけねを椀のように腫らし、どうしても歩けませんでしたから、とうとう一日やすんでしまいました。かま猫のもがきようといったらありません。泣いて泣いて泣きました。納屋の小さな窓から射し込んで来る黄いろな光をながめながら、一日一杯眼をこすって泣いていました。
 その間に事務所ではこういう風でした。
「はてな、今日はかま猫君がまだ来んね。遅いね。」と事務長が、仕事のたえ間に云いました。
「なあに、海岸へでも遊びに行ったんでしょう。」白猫が云いました。
「いいやどこかの宴会にでも呼ばれて行ったろう」虎猫が云いました。
「今日どこかに宴会があるか。」事務長はびっくりしてたずねました。猫の宴会に自分の呼ばれないものなどある筈はないと思ったのです。
「何でも北の方で開校式があるとか云いましたよ。」
「そうか。」黒猫はだまって考え込みました。
「どうしてどうしてかま猫は、」三毛猫が云い出しました。「この頃はあちこちへ呼ばれているよ。何でもこんどは、おれが事務長になるとか云ってるそうだ。だから馬鹿なやつらがこわがってあらんかぎりご機嫌をとるのだ。」
「本とうかい。それは。」黒猫がどなりました。
「本とうですとも。お調べになってごらんなさい。」三毛猫が口を尖せて云いました。
「けしからん。あいつはおれはよほど目をかけてやってあるのだ。よし。おれにも考えがある。」
 そして事務所はしばらくしんとしました。
 さて次の日です。
 かま猫は、やっと足のはれが、ひいたので、よろこんで朝早く、ごうごう風の吹くなかを事務所へ来ました。するといつも来るとすぐ表紙を撫でて見るほど大切な自分の原簿が、自分の机の上からなくなって、向う隣り三つの机に分けてあります。
「ああ、昨日は忙がしかったんだな、」かま猫は、なぜか胸をどきどきさせながら、かすれた声で独りごとしました。
 ガタッ。扉が開いて三毛猫がはいって来ました。
「お早うございます。」かま猫は立って挨拶しましたが、三毛猫はだまって腰かけて、あとはいかにも忙がしそうに帳面を繰っています。ガタン。ピシャン。虎猫がはいって来ました。
「お早うございます。」かま猫は立って挨拶しましたが、虎猫は見向きもしません。
「お早うございます。」三毛猫が云いました。
「お早う、どうもひどい風だね。」虎猫もすぐ帳面を繰りはじめました。
 ガタッ、ピシャーン。白猫が入って来ました。
「お早うございます。」虎猫と三毛猫が一緒に挨拶しました。
「いや、お早う、ひどい風だね。」白猫も忙がしそうに仕事にかかりました。その時かま猫は力なく立ってだまっておじぎをしましたが、白猫はまるで知らないふりをしています。
 ガタン、ピシャリ。
「ふう、ずいぶんひどい風だね。」事務長の黒猫が入って来ました。「お早うございます。」三人はすばやく立っておじぎをしました。かま猫もぼんやり立って、下を向いたままおじぎをしました。
「まるで暴風だね、ええ。」黒猫は、かま猫を見ないで斯う言いながら、もうすぐ仕事をはじめました。
「さあ、今日は昨日のつづきのアンモニアツクの兄弟を調べて回答しなければならん。二番書記、アンモニアツク兄弟の中で、南極へ行ったのは誰だ。」仕事がはじまりました。かま猫はだまってうつむいていました。原簿がないのです。それを何とか云いたくっても、もう声が出ませんでした。
「パン、ポラリスであります。」虎猫が答えました。
「よろしい、パン、ポラリスを詳述せよ。」と黒猫が云います。ああ、これはぼくの仕事だ、原簿、原簿、とかま猫はまるで泣くように思いました。
「パン、ポラリス、南極探険の帰途、ヤップ島沖にて死亡、遺骸は水葬せらる。」一番書記の白猫が、かま猫の原簿で読んでいます。かま猫はもうかなしくて、かなしくて頬のあたりが酸っぱくなり、そこらがきいんと鳴ったりするのをじっとこらえてうつむいて居りました。
 事務所の中は、だんだん忙しく湯の様になって、仕事はずんずん進みました。みんな、ほんの時々、ちらっとこっちを見るだけで、ただ一ことも云いません。
 そしておひるになりました。かま猫は、持って来た弁当も喰べず、じっと膝に手を置いてうつむいて居りました。
 とうとうひるすぎの一時から、かま猫はしくしく泣きはじめました。そして晩方まで三時間ほど泣いたりやめたりまた泣きだしたりしたのです。
 それでもみんなはそんなこと、一向知らないというように面白そうに仕事をしていました。
 その時です。猫どもは気が付きませんでしたが、事務長のうしろの窓の向うにいかめしい獅子の金いろの頭が見えました。
 獅子は不審そうに、しばらく中を見ていましたが、いきなり戸口を叩いてはいって来ました。猫どもの愕ろきようといったらありません。うろうろうろうろそこらをあるきまわるだけです。かま猫だけが泣くのをやめて、まっすぐに立ちました。
 獅子が大きなしっかりした声で云いました。
「お前たちは何をしているか。そんなことで地理も歴史も要ったはなしでない。やめてしまえ。えい。解散を命ずる」
 こうして事務所は廃止になりました。
 ぼくは半分獅子に同感です。





猫咪的第六分局,位于小型铁路的某个火车站附近。这里的工作,主要是为来查询猫咪历史与地理的猫解答问题的。秘书猫们都身穿黑缎子短褂,很受众人尊敬。所以每当有某个秘书猫因故辞职时,这一带的年轻小字号猫咪,便会争先恐后做地下活动,打算争夺这个秘书空缺。只是,分局的秘书名额,规定只能有四人,所以每次都得从众多的报名名单中,选出一个会写一手漂亮的字,又会吟诗的猫咪。分局长是只大黑猫,虽然已经年老昏聩,但它的眼睛宛如镶嵌上好几层铜丝似的,仪表实在非凡。
它有四只手下:
第一秘书是白猫,
第二秘书是虎皮猫,
第三秘书是三色猫,
第四秘书是炉灶猫。 
      所谓的炉灶猫,并非生来就是炉灶猫。不管它本来是什么猫,只因为它每天晚上睡觉时都喜欢钻进炉灶内,所以身上总是沾满着黑灰,看起来很脏,尤其是鼻头和耳朵终年沾着漆黑的煤灰,乍看之下活像是一只狸子。因此炉灶猫在分局内很受嫌弃。 
      老实说,若照常情来讲,这只炉灶猫即使成绩再优秀,也不可能会当上秘书猫的。但是分局长是那只老黑猫,所以它才能从四十只报考的猫咪中被选中。宽广的办公室中,正中央是分局长的办公桌。分局长总是大摇大摆地坐在铺着大红呢绒的桌子后。右边是第一秘书白猫和第三秘书三色猫,左边是第二秘书虎皮猫和第四秘书炉灶猫。秘书们分别端坐在小办公桌后的椅子上。话说回来,猫咪的历史与地理,对猫咪有何帮助呢?分局的工作内容大致是这样的。
     某天,分局门外传来敲打声。
     分局长黑猫双手插在口袋里,大摇大摆仰靠在椅子上喊道:
   “进来!”
    其它四个秘书则埋着头正在忙碌地查阅着帐簿。
    进来的是贪吃猫。
  “有什么事吗?”分局长问。
   “我想到白令海那一带捉冰河鼠吃,请问什么地方最好呢?”
   “嗯,第一秘书,你介绍一下冰河鼠的产地。”
     第一秘书打开蓝色封面的帐簿,回答道:
   “乌斯梯拉葛美那、诺帕斯卡尔亚、扶撒河流域。”
     分局长对贪吃猫说:
  “乌斯梯拉葛美那、诺巴……诺巴什么?”
  “诺帕斯卡尔亚!”第一秘书和贪吃猫异口同声回答。
  “对!诺帕斯卡尔亚!还有一个地方是哪里?”
  “扶撒河流域!”又是第一秘书和贪吃猫同声回答,分局长有点不好意思。
  “对!对!是扶撒河。那几个地方不错。”
   “那么,旅行中要注意些什么事呢?”
   “嗯,第二秘书,你说说去白令海一带旅行时的注意事项!” 
   “是!”第二秘书翻开自己的帐簿:“夏猫不适合到那一带去旅行。”
    说到此,不知为何,众秘书都瞪了炉灶猫一眼。
“冬猫也得小心谨慎。在函馆附近,有被人用马肉诱饵套住的危险。尤其是黑猫,旅途中,一定要随时表明自己猫,否则会被误认为是黑狐,会遭猎人执拗的追踪。”
    “好,大致是这样。你跟我不同,不是黑猫,大概不会有什么危险,只要在函馆附近注意一下马肉诱饵就行吧!”
    “是吗?那……那边有威望的人是谁呢?”
    “第三秘书,你列举一下白令一带有威望的人名。”
    “是!嗯……白令那一带……有了,一个是图巴斯基,一个是根佐斯基。” 
    “图巴斯基和根佐斯基又是怎样的人呢?”
    “第四秘书,你说说一下图巴思基和根佐斯基这两人的基本信息。”
“是!”第四秘书的炉灶猫,早已将短短的爪子夹在大帐簿中记载着图巴斯基与根佐斯基那两项,正静待着吩咐。分局长和贪吃猫见状,心中暗暗佩服炉灶猫的工作态度。
      可是,其它三个秘书猫却都蔑视地斜瞪着炉灶猫,嘿嘿嘲笑了一声。炉灶猫很认真地照本宣科:“图巴斯基酋长,素有众望。目光有神,只是说起话来有点慢条斯理。根佐斯基资产家,说起话来虽有点慢条斯理,但是目光有神。”
     “这样就很清楚了。谢谢。”贪吃猫道过谢后走出分局。 
      秘书猫们的工作大致是这样,所以分局的存在对猫咪们来说,算是相当方便的地方。只是,自贪吃猫来询问后过了半年,这个第六分局终于被关闭了。被关闭的原因,想必各位都已心知肚明吧。第四秘书炉灶猫,本就遭到前三个秘书前辈嫌弃,尤其是第三秘书三毛猫对炉灶猫的工作更是垂涎三尺。炉灶猫当然也下过许多工夫,千方百计想讨好其它三个秘书猫,但结果却都适得其反。
      例如有一天,邻座的虎皮猫把午饭便当拿到桌上,正要动手吃饭时,突然很想打个哈欠。于是,虎皮猫高高举起两只短短的前肢,大大打了个哈欠。这在猫咪世界中,算不上是对长辈无礼的举动,就跟人在人前捻捻胡须而已一样,无伤大雅。糟糕的是,虎皮猫因用力伸展后肢,把桌子撑起一边,便当在倾斜的桌面上滑动起来,最后啪咑一声落到分局长桌前的地板上。便当虽然摔得面目全非,但因是铝制的,没有摔坏。虎皮猫赶忙停止了哈欠,从桌上伸出前爪想抓住便当。可是手一触到便当,便当就又滑开。东滑西滑的,虎皮猫无法抓住便当。
     “不行啊,你这样抓不到的。”分局长黑猫一边笑一边猛啃着面包。这时,第四秘书炉灶猫也正打开便当盒,看到虎皮猫的窘状,便马上站起身拾起便当好心递给虎皮猫。不料虎皮猫竟大发雷霆,不接炉灶猫好意递过来的便当,背着手拼命摇晃着身体大吼:“干嘛?你是硬要我吃下这便当吗?你是要我吃掉这盒掉落在地面上的便当吗?”
     “不,我只是看你想拾便当,顺手替你捡起来而已。”
    “我什么时候想拾了?嗯?我是认为便当掉落在分局长面前太失礼了,所以打算把便当推到自己桌子下的。”
    “是吗?我只是看到便当滑来滑去的……”
    “你这个无礼的小子!要不要跟我决……”
    “咕噜…咪…吆…”分局长高声叫喊。他是为了不想让虎皮猫嚷出“决斗”这两个字而故意搅局的。 
    “算了算了,这用不着动武吧!再说,炉灶猫又不是想让虎皮猫吃掉落在地的便当,才替虎皮猫拾便当的吧!对了,早上我忘了讲一件事,虎皮猫,这个月起你加薪了十分钱。”虎皮猫起初还紧绷着脸,但仍垂下头恭恭敬敬听着分局长的话,听到最后 ,终于忍不住笑开来。
     “对不起,打搅了大家。”说完又瞪了一眼邻座的炉灶猫后,才坐下来。
      各位,我很同情炉灶猫。
      然后又过了五六天,类似的事件又发生了。
      为什么会经常发生这种事呢?说起来原因有二:一是因为猫太懒惰了。一是因为猫的前肢,亦即猫的手,太短了。这回是对面那个第三秘书三色猫,早上正要工作之前,毛笔竟然咕咚咕咚滚动起来,最后掉落在地板上。三色猫本可以马上离座去拾起毛笔的,可是它却懒得站起来,跟先前虎皮猫做的一样,隔着桌面伸出两手想去拾掉落在地面的毛笔。这回当然也是够不着毛笔。而且三色猫的个子又特别矮,所以它不断往外探着身子,探着探着,后肢竟离开了凳子。炉灶猫因有上次经验,不知该不该再帮三色猫拾东西,只能在一旁转动着眼珠子干瞪眼,犹豫了一阵后,终于忍不住站起身来。
      恰好就在这时,三色猫由于把上半身探出过头,四脚朝天地从桌面掉下去,脑袋“咚”一声重重撞到地面。声音太响亮,连分局长黑猫也吓了一大跳,站起身从身后的架子上取出能定神的氨水瓶。三色猫一撞到地面,马上又反转身爬起来,暴跳如雷地吼着:
    “炉灶猫!你这小子竟胆敢把我推下来!”
      还好这回分局长立刻插嘴劝架:
    “三色猫,你误会了,炉灶猫只是出于好意刚刚站起来,它根本没碰到你一根毛。何况这种小事又算不了什么,好了好了。对了,三洞滩的迁居申请还没办,嗯,有了。”分局长说完即又转头去忙它的工作。
      三色猫也只好无可奈何地开始做自己的工作,可是却不忘三不五时狠狠地斜瞪一眼炉灶猫。
      总之就是这种状况,炉灶猫每天都过得如坐针毡。
      其实炉灶猫也很想让自己变成一只普通的猫,它曾好几次尝试在窗外睡,可是每次一到半夜,就会冻得不断打喷嚏,只好又钻回炉灶里睡。为什么炉灶猫如此怕冷呢?因为它的皮毛比较薄。那又为什么它的皮毛比较薄呢?那是因为炉灶猫是在暑伏天(立春前十八天)出生的。想来想去,炉灶猫只能怨叹自己命苦,凡事都是自己的错,然后滚圆的双眼噙满着泪珠。不过转念再想:分局长对我那么好,而且众多的炉灶猫一族们也为我能在分局做事而深感自豪,再怎样吃苦难受,我也不能辞职,一定要坚持下去。想到这里,炉灶猫就会边哭边握紧着拳头。 
      然而,这个分局长竟然也开始靠不住了。没办法,猫这种动物,虽看似聪明,其实是傻瓜一个。话说有一天,炉灶猫不小心患了感冒,大腿根肿胀得有饭碗般大,拼命想走也走不动,只好在家休息了一天。这天炉灶猫真是难过极了,哭呀哭的,哭个不停。它一整天都在眺望着从库房小窗口射进来的金光闪闪的阳光,揉着眼睛哭了整整一天。
在它患病休息的这天,分局里的情况是这样的。
      “奇怪,今天炉灶猫怎么还没来上班啊?要迟到了。”分局长在工作间歇时问。
      “大概跑到海边偷玩去了。”白猫回说。
     “不对吧,大概是被请去喝喜酒了。”虎皮猫回说。
      什么?今天有人请喜酒吗?”分局长吓了一跳赶忙追问。猫咪们的喜酒宴会,哪有不请分局长参加的道理?
     “好像听它说过北方有个开学典礼宴会。”
     “是吗……”黑猫沉思起来。
     “不知为什么,炉灶猫最近经常受到邀请。”三色猫插嘴:“听说它到处在放风说它下回能当上分局长,所以一些笨蛋猫害怕它有天真当上分局长,才拼命奉承它吧。”
     “真的假的?”黑猫咆哮着。
     “当然是真的!不然您查查看。”三色猫噘起嘴。
     “真是岂有此理!我对它那么好,事事关照着它,它竟敢做出这种事!好,我自有我的办法。”
       然后,分局里沉静下来。
       第二天。炉灶猫大腿根的肿胀总算消了,它一大早迎着呜呜刮起的暴风,兴致勃勃地来到办公室。进屋一看,只见往常自己一上班总要抚摸好几遍封面的那个钟爱的帐簿,竟从自己的办公桌上失踪了,而且被分散在邻近的三张办公桌上。
      “哦,大概昨天太忙了。”炉灶猫情不自禁一颗心噗通噗通跳,用嘶哑的声音自言自语着。
        嘎搭…一声,门开了。三色猫走进来。
      “您早!”炉灶猫站起身打招呼。
       可是三色猫只是一声不响地坐下来,然后好像很忙碌地翻阅着帐簿。
       嘎搭…喀当…!虎皮猫进来了。
     “您早!”炉灶猫又站起身打招呼。
     可是虎皮猫瞧也不瞧它一眼。
    “早啊!”三色猫开口。
    “早啊!今天风真大。”说完,虎皮猫也忙碌地翻阅起自己的帐簿。
      嘎搭…拼砰!白猫进来了。
    “早啊!”虎皮猫和三色猫异口同声打招呼。
     “喔,早!风好大喔。”白猫也开始忙碌地做起自己的工作。这时,炉灶猫只是有气无力地站起身,默默行了个礼。白猫却佯装没看见似的。
      嘎搭…碰!分局长黑猫走进来。
     “呼,好大的风。”
     “ 您早!”三只猫同时站起身行了个礼。炉灶猫也茫然地站起垂下眼行了个礼。
     “简直像是在刮暴风。”黑猫瞧都不瞧一眼炉灶猫,说完就径自去忙着做自己的工作。
      “各位,今天要继续昨天的工作,查出安摩尼亚库兄弟的事后,不立刻回复不行。第二秘书,安摩尼亚库兄弟到底是哪个到南极去了?”
      就这样,一天的工作开始了。炉灶猫在一旁默默低下头。它桌上没有帐簿,虽然很想向分局长报告这件事,可是却发不出声音来。
     “是庞·波拉利斯。”虎皮猫回答。
     “好,你详细述说一下庞·波拉利斯的事迹。”黑猫说。
       炉灶猫简直要哭出来。啊,这是我的工作,我的帐簿、我的帐簿。
     “庞·波拉利斯于南极探险归途中,在雅布岛海洋死亡,遗体已被水葬。”第一秘书的白猫念着炉灶猫的帐簿。
       炉灶猫很悲哀很难过,它紧咬着牙,咬得两腮发酸耳鸣眼花,但还是拼命忍住不让自己哭出来。办公室里逐渐像开水沸腾般,工作迅速地展开着。大家只是偶尔瞄了一眼炉灶猫,却不开口和它说话。然后到了午休时间,炉灶猫连便当都没拿出来,只是低着头一动不动地把双手搁在膝盖上。下午一点开始,炉灶猫终于忍耐不住,抽抽搭搭地哭起来。一直到傍晚整整三个小时,炉灶猫都在哭哭停停的,哭了又停,停了又哭。
      尽管如此,其它猫仍是一副炉灶猫不存在似的,只起劲地拼命工作。正在这时,分局长身后的窗口,露出一张威严金色的脸,不过办公室里的众猫都没察觉到这件事。
      狮子狐疑地观看了一会办公室内的情景,然后咚咚敲了门走了进来。众猫们大吃一惊,不知如何是好,只能在原地手足无措地转圈子。只有炉灶猫见状马上停止哭泣,笔直地站起身。然后,狮子用宏亮有力的声音宣布:
    “你们到底在干些什么?这个样子还须要什么地理历史吗?算了,别干了!听到没?我命令解散!”
     第六分局就这样被废除了。
     我有一半是赞同狮子的处理方式的。