走りこむようにして玄関のドアを勢いよく開けた、果たして彼女はいた、今度は部屋の隅に外光を下げるように丸く小さくなっている姿がぼんやりとはしていたが見えた。僕は急いでカーテンを閉めた。おそらく日の光が差し込む中で、彼女は居場所に困っていたかもしれないとどさに考えたからだ。僕は彼女を強く抱きしめた。ゆうべとは違う抱き方で、それは彼女にも伝わったようだ。「ごめん、ほんとにごめん、君の気持なんてこれっぽちもわかっていなかった。僕のことを許してくれ、こんなに筋力のしめてしまったこと、許してくれ、もう前はない、これからの僕は生まれかくらい仕事もきちんとする、そしてまっすぐに生きていこうと思う。君のことをずっと胸に抱きながら。」彼女は僕の目を見て、初めて首を縦に振った。ごくんとしたかわいらしい僕の知っている大好きな彼女の仕草だった。彼女の眼は嬉しそうに輝いていた。再び唇を重ねた。もう彼女は拒否しなかった。僕たちはいつまでも唇を重ねたままお互いを強く抱きしめた。これで、ほんとうにお別れだ。僕は泣いた、彼女も泣いていた。唇を離すと、彼女は初めて唇を開いた。正確には初めて僕に聞こえた。「ありがとう」って、彼女のその時の顔を僕は一生忘れない。心から幸せそうな笑顔だった。その笑顔のまま彼女は静かに消えてゆき、僕の腕の中からいなくなった。しばらくして、僕はゆっくり立ち上がると、部屋のカーテンとドアを開け、真っ青(まっさお)な空を仰いだ、雲の形が彼女の顔に重なった。彼女はようやく天国へと昇ることができたのだ。僕の自縛から解きはなれて、僕は心に誓った、二度と彼女を悲しませるようなことはしない。僕はがんばって生きていく、そして、彼女の分も幸せになる。
posted on 2008-06-11 21:42
prettylj 阅读(51)
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