日本の分譲マンションの設計を二三件やったことがある、分譲と賃貸が全く違う計画になっている、マーケティング上。北京の「商品房」=日本の分譲マンションに似て似付かぬやつ、をいろいろ見ているが一番気に入らないのは水周りのプランだ。プランといったのは設計になっていないという意味である。「毛坯房」ことスケルトン渡しだから、計画のままで施工される中国式マンションは世界に類を見ない。
言ってみれば設計者の怠慢であり恥じである、職能の放棄に等しいやり方だと考えている。設計は何が楽しいかというと人間の住む場所に他ならないと思う。誰も本気で見ようとしないホテルやオフィスの空間というものに精を出して何が楽しいかと聞いてみたい。それがスケルトンでおしまいにするからなんとも腑に落ちない話ではないか。デザイナーとしてインテリアをやらずに何ができると同じことだ。
問題の水周りだが、どれもこれも昔ホテルの客室と同じ三点セットなのだから、住む人のことを何も考えていないことが誰の目にも明々白々だ。
なぜダメか。ホテルなら未だに三点セットが主流だが、使用頻度が住宅と比較ならないから、住宅のトイレは乾式にするか湿式にするか決めないといけない。日本流だと乾式でないと話にならない、というか売れないのである。
考え方はこうだ。分譲マンション=洋式、洋便器だから和便器(蹲式)のように水弾きの心配がないので、トイレットペーパーやタオル、蓋カバー、マットなど紙類、布類の乾燥状態を保つために浴室の湿気から隔離した個室が必要であると。
浴室は一番湿気が多いところで、カビが生えやすい。なるべく目地のある建材(磁器タイルなど)を避け、パネル工法にする傾向がある。これらの考え方の根底には衛生状態を保ち、健康な生活を期する時代の流れがある。
5年10年後、おいらの国もそうなるに違いない。けど今のうちに健康な生活を目指すことは良いに決まっている。気持ちのいい洗面所トイレとお風呂は質の良い生活を保障してくれる。
内装のときは留意しようや。
posted on 2007-01-19 17:21
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