「標榜」という言葉は、主義・主張などを公然と掲げあらわすこと、と辞書にあるが、医療関係者はちょっと違う使い方をしているそうだ。「呼吸器科」「消化器科」など専門の診療科を、「標榜科」とか「標榜診療科」と呼んでいる。
標榜:ひょうぼう
というのは、医療法とその関連政令で、街頭の看板や電話帳に病院などが宣伝広告を出す場合、使用できる診療科名が明示されている。その認められた診療科を標榜科と名付けているのだ。
医療は人の命、身体にかかわるため、不当な広告で消費者が惑わされてはならない。また医療は専門性が高く、広告内容を受け手側で判断することが困難なため、広告規制を厳しくしているというのが法律の趣旨だ。
惑わす(まどわす):判断や考えなどを混乱させる。「巧妙な手口で人を―・す」
受け手:うけて
趣旨:しゅし
このところ、呼吸器科の専門医がいる各地の労災病院などで「石綿(アスベスト)専門外来」「アスベスト疾患センター」の開設が相次いでいる。石綿不安の高まりにつれ、専門医への需要も増している。どこに専門医がいるのか知りたいところだ。
労災:「労働者災害補償保険」の略。
しかし石綿関連疾患の専門外来は、せっかく開設しても現在は標榜科として認められていないため、院内掲示やインターネットのホームページでの掲載ができるだけ。院外の広告には記載できず、インターネットを利用しない人には厳しい。
外来(がいらい):病院に通って診察・治療を受けること。また、その人。
厚生労働省によると、医療法の関連政令に例示されていない診療科は、一定の手続きをして申請すれば新しい診療科として認められる。それには医道審議会などの審議をパスする必要がある。
医道審議会:医師法に基づいて厚生省に置かれる審議会。医師・歯科医師の免許の取り消し、医業・歯科医師業の停止等に関して調査・審議を行う。
虚偽広告や誇大広告は許してはならないが、石綿関連医療などは緊急度の高い分野。簡単な手続きで標榜できるようにならないだろうか。
虚偽:きょぎ
誇大:こだい
posted on 2006-03-10 17:16
youloveyan 阅读(199)
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