◇凝固・泡立ち・乳化力--三つのパワーで大変身!
日本人は卵が大好き。一年間で、一人あたり約二百四十三個の卵を食べているそうです。生でよし、ゆでてよし、蒸してよし、焼いてよし。卵を使った料理のレシピは何百種類もある上、安くておいしくて栄養があり、私たちの食卓に欠かせない存在です。今回は、「卵」の秘密に迫ります。<浜渦真子>
卵は大きく分けると、卵殻(カラ)、卵黄(黄身)、卵白(白身)の三つからできています。
「卵殻」 カラの厚さはその鶏の栄養状態にもよりますが、約0・26~0・36ミリメートルで、主成分は炭酸カルシウム。つるんとして見えるカラの表面には、気孔と呼ばれる小さな穴がたくさんあり、ここから必要な酸素を取り入れ、内部のガス交換をしています。
「卵黄」 大きい卵でも小さい卵でも、黄身のサイズはあまり変わりません。表面は薄くてじょうぶな卵黄膜でおおわれています。ちょっと白っぽい「白色卵黄」と、黄色の濃い「黄色卵黄」の二層からできています。
「卵白」 粘性の高いドロッとした「濃厚卵白」と粘性の低い「水様卵白」からできています。黄身の両端にある「カラザ」という白いヒモのようなものは、濃厚な卵白で、黄身の位置を一定に保つ働きをします。栄養たっぷりなので取り除かずに食べましょう。
たんぱく質やビタミンを多く含み、消化・吸収率のよい卵は、さまざまな料理にも使いやすい食材。卵が持っている三つの性質に関係があります。
熱が加わると
たんぱく質固まる
「凝固性」 ゆで卵、茶わん蒸し、卵焼き。これらの卵料理は、熱を加えると卵のたんぱく質が固まる“凝固性”を利用してできるもの。凝固の温度や状態は、白身と黄身で異なり、白身は約五八度で固まり始め、八〇度くらいで完全に固まります。黄身は六五度くらいで固まり始め、七〇度で完全に固まります。黄身と白身の微妙な凝固の温度差で生まれたのが、とろ~り半熟の「温泉たまご」です。
「泡立ち性」 みんなが大好きなケーキのスポンジは、卵を混ぜたときに空気を 取り込んで泡立つ性質を利用しています。生地に混ぜ込んだ泡の空気が熱でふくらみ、生地をふんわりとふくらませます。冷たいムースやババロアも、この性質を使ってできています。
「乳化力」 「どんなものにも かけちゃう!」という人がいるほど人気のマヨネーズ。マヨネーズを作る上で欠かせない材料の一つが卵です。ふつう、水と油は混ざらずに分離してしまいます。しかし卵の三つ目の性質“乳化力”を利用すれば、あら 不思議! 水と油が一つにまとまります。これは黄身に含まれるレシチンという成分が、水と油をくっつけてなめらかなクリーム状にするからです。
さあ、みんなも卵の三つの力を上手に利用して、おいしい卵料理を作ってみよう!
posted on 2006-08-08 13:25
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