赤とんぼは人間の友よ
「夕焼け小焼けの赤とんぼ、負われてみたのはいつの日か。・・・夕焼け小焼けの赤とんぼ、とまっているよ、竿の先。」という美しい歌を聴くたびに、子供の頃のことが心に浮かんできた。
それはある夏の夕方のことであった。夕陽がもうじき沈むころとはいえ、真夏ごろなので、相変わらず蒸し暑かった。何人かの子供だちが箒で赤とんぼを捕まえているのを見て、おもしろいなあと、僕は急いで家に戻って自家の箒を持ってきて、彼らの一口に乗った。
ほかの子供の赤とんぼを捕った時の喜びようを見て、羨ましくてたまらなかった。背が低く、力も弱い僕はあんな大きな箒を持って、走り回っていて、その上、蒸し暑かったので、すでに汗でびしょびしょになった。赤とんぼは疲れも知らないようにひらひら空を回っていた。
「やった、僕も一匹捕まえた。」僕も飛び上がるほど嬉しかった。あまりの嬉しさに、それに、初めてなので、興奮したのか、ついその赤とんぼの頭を取り落としてしまって、僕はげっそりした。どうしても一匹生き生きしたのがほしかったから、改めて挑戦してみた。一生懸命遣り甲斐があって、とうとう一匹の生き生きした赤とんぼを捕まえた。
「赤とんぼは人間の友よ。」と母は僕が赤とんぼを持って帰るのを見て言ってくれた。「赤とんぼは蚊などの害虫を食うんだから、保護するべきよ。」母の優しい目つきを見て、僕は分かったように首を縦に振った。せっかく捕まえたのに残念だな、でも、放すしかなかった。あの赤とんぼは僕の手のひらに元気なさそうに止まっていたか、ツイと指先から体を離して、高い空に舞い上がっていった。
夕陽が、その羽を一層赤くしていた。それが飛んでいくのを望みながら、悲しかったが、しかし嬉しかった。
posted on 2007-04-11 12:37
張広傑 阅读(1026)
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